「まずい・・・・」
「非常にまずい・・・・」
「水が無い・・・」
「水が無いんだ・・・」
「喉が・・・・喉が渇いた・・・・」
「このままでは・・・・」
「生活必需品である水が無くなった・・・
「このままでは喉が渇いて大変なことになってしまう・・」
「水を手に入れなければ・・・」
「早く水を手に入れなければ・・・・」
「生活必需品である大切な水を手に入れなければ・・・・」
「生活必需品である大切な水は外出しなければ手に入らない・・・・」
彼は喉の渇きで意識がもうろうとしていた。
「確か・・・食料品の買い物は外出しても・・・いいんだったな・・・・。」
「はやく・・・・みずを・・・・・」
体温 36.4℃ 彼は元気だった
しかし、喉の渇きで意識だけはもうろうとしていた
彼は喉の渇きで意識がもうろうとする中、バイクにまたがり
水を求めに出かけたのだった・・・
「いったい、水はどこで手に入るのだろう・・?」
「いったいどこにいけば・・・・・」
いったい彼はどのくらい走ったのだろうか・・・
薄れゆく意識の中・・
なにかとてつもない大きなものが目の前に現れた・・・
「な・・・・なんだ・・・・あれは・・・・?」
「どこかで見たことのある・・・」
「思い出せない・・・・」
彼はもうろうとした意識の中で日本人のDNAに刻み込まれている
雄大で威厳があり優美で繊細さもあるあの日本が誇る山を思い出そうとしていた
・・・・が、しかし、思い出せないのである。
視界いっぱいにひろがる大きな山
手が届きそうなくらい間近にたたずむそいつを・・・
彼は思い出せない・・・
「はやく・・・・みずを・・・・」
「・・・・・ん・・・?・・・あの白いのは・・・雪?・・・・か?・・・」
「雪ならば・・・水があるかもしれない・・・・」
彼は ふっと 動き出した
彼は
あの山に導かれるように・・・
バイクにまたがり走り出した・・・・