cocoropafeのつぶやき

お読みいただきましてありがとうございます  日々のことをおもむくままに日記っぽく記録しています

水を求めて三千里③

 

↓ 前回までのあらすじ

 

cocoropafe.hatenablog.com

 

 

 

「まだなのか・・・・」

 

「いったい、どのくらい走ったら着くんだ」

 

「だいぶ走ったぞ」

 

道の駅 ふじおやま からだいぶ走り

街から離れ、山へと入っていく

だいぶ民家もまばらになり

あたりはゴルフ場やキャンプ場ばかりが

目につくようになっていった・・・

 

 

「まだか・・・・」

「だいぶ山に入ってきた」

「道はクネクネしてるし、アップダウンもはげしい・・」

「ひとけもなくなってきた」

「あたりはキャンプ場ばかりだ」

 

 

「くそっ・・・・喉が・・・・渇いて・・」

 

 

その時、彼の視界に飛び込んできた


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「白糸の滝・・・・?」

「たきだと!?」

「滝といえば水だ!」

「水があるっ!」

 

「このまま行けば白糸の滝に着く・・・」

 

 

彼にやっと希望がみえてきた

もうろうとした意識のなか水を求めて

どれほどの距離を走ってきたことだろう

 

いま、やっと水にありつける希望が

みえてきたのである・・・・

 

 

 

「着いた・・・」

 

彼はやっとのことでたどり着き、バイクを駐車場にとめた

 

「どこだ?」

「滝はどこにある?」

 

彼はあたりを見渡した

 

かすかだが、遠くの方から滝らしき音が聞こえてくる

 

「あっちだな」

 

彼は音の聞こえる方へと向かった

 

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「おぉー あの大きな山が間近に見える」

 

彼は下をみた

 

「川が流れている❗」

 

彼は最後のちからを振り絞り階段をかけおりた❗

 


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「やった・・・・・」

「やったぞ!やっとたどり着いた❗」

「奥には大きな滝がある❗」

 

彼は奥へと走った

 

 


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「やった・・・やったぞ」
「これで水が飲める❗」

 

その時だった

彼の足になにかが当たった!

 

「いたっ・・痛い!  なんだっ!?」

 

彼は足元をみた

 

 


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「なっ・・・・なんなんだー❗」

 

なんと、立ち入り禁止の柵があったのだ

その柵に足をぶつけたのだった

 

 

彼はその柵を見つめながら茫然と立ち尽くしていた・・・・

 

「なぜだ・・・なぜなんだ・・・・」

「ここまで来て・・・なぜ水が飲めないんだー」

 

「ちくしょー・・・・」

「水が目の前に流れているというのにっ❗」

 

彼は絶望感で体が小刻みに震えていた・・・

涙さえも出ていた・・・

ここまで意識絶え絶え来たのに

彼にはもう、ちからなど残されていない・・・

ここが最後の希望のとりでだったのだ

 

彼は膝から崩れ落ちた

 

「ちきしょーーー❗なんでだーーー❗」

 

彼は絶望感と怒りで力一杯叫び声をあげた❗

 

その声は静寂を打ち破り、滝の音も打ち消し、空高く鳴り響いた❗

 

そして彼は力無くその場に倒れ込んだ