↓ 前回のあらすじ
彼は水を求めて
どのくらい走ったのだろう・・・
「・・・うっ・・・寒い・・・」
彼の意識はもうろうとしていた
彼は気付かぬうちに箱根は芦ノ湖にいた
彼はもうろうとした意識の中で
箱根ターンパイクを通り
芦ノ湖スカイラインを通って
芦ノ湖の湖畔にいた・・・・
景色がものすごくいい
見晴らしが良く富士山を目の前で見ることができる
有名なドライブコースとなっている
・・・が、しかし、
山を越えて行くので標高が上がるにつれ気温も下がる
天気は良かったが、標高の高さと
その日は風が強かったため
それなりの装備で臨んだが
彼は肌寒さを覚えたのだった
「・・・すこし・・・さむいな・・・・」
「喉の渇きと・・・お腹も空いてきた・・・」
「お腹が空いたな・・・・」
彼はもうろうとする意識のなか
バイクを走らせる
そして、とある建物にたどり着いた
「なんだ・・・この建物は・・・・・?」
「み・・ちのえ・・・き・・・ふじお・・や・・ま・・・?」
「おかっぱの・・・・なんだこいつは・・・・?」
どうやらこの街は金太郎生誕の地らしい
国道246号沿いにある唯一の道の駅らしい
「う・・・・お腹が・・・・」
彼はお腹が空きすぎて気を失いかける・・・
「おな・・かが・・すいた・・・」
「・・・・・・・・。」
「・・・・ん・・?・・・なんだ・・・?」
意識が戻り、目の前に モツ煮込み定食 があった
「うあっ・・うまい・・身体が温まる〜・・・」
彼は無心でそれをかきこみ
併設されている休憩所で少し眠るのであった
休憩室には1人だけ先人がいた
彼は5m以上離れたところで休んだのだった
彼はマスクもしていることは言うまでもない
どのくらいの時間がたったのだろうか
彼は喉が渇いているというのに、モツ煮込み定食を食べてしまった・・・
モツがとろ~りと溶け出した濃い味噌にまた喉の渇きを覚えて
彼は眼を開けた・・・
「くそっ・・・・喉が・・・かわいた・・・」
「そろそろいくか。」
「しかし、いったい何処へ行けばいいのか」
「とりあえず、外に出てみるか・・・・」
彼は休憩所から外に出た
「ん?・・・・あれは・・・」
空をおおう雲の向こうに雪をかぶった大きな山が見える
「そうか・・・・あの山に向かっていたんだったっけな・・・」
「まずい・・・喉が渇いて・・倒れそうだ・・」
「あの山に行けば水があるかもしれない・・・とりあえず、いこう・・」
彼はバイクにまたがり、またあの山に向かって走り出した
まだ、これから彼に試練が待ち受けていることも知らずに・・・・・。